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国産の水中ドローン(FullDepth・広和)

更新日:2026年9月26日

※この記事は、個人が運営する情報サイトの記事です。水産庁その他の公的機関、漁業協同組合とは関係ありません。また、この記事で紹介する2社から、紹介料などは一切受け取っていません。

はっきり言えること:国内には、水中ドローン(ROV)を自社で設計・製造している国産メーカーが複数ある。このうちFullDepthと広和株式会社マリンシステム部の2社は、公式サイトで養殖・漁業向けの使いみちをはっきり書いている。日本語で直接問い合わせができ、電話番号も公開されている。

まだ分からないこと:具体的な価格(どちらも「見積もり制」で公式サイトに金額の記載はない)、漁業・養殖向けの導入実績の件数、レンタル・点検代行サービスの有無(広和は記載を確認できず)。

結論(先に伝えます)

「国産の水中ドローン」と検索すると出てくる会社は複数あるが、この記事では、養殖・漁業での使いみちを公式サイトではっきり書いている2社――FullDepth(東京の会社。DiveUnitシリーズという製品名)と広和株式会社マリンシステム部(大阪の会社。1985年から水中ロボットを手がける)――を取り上げる。

2社を比べて「どちらが良い」という結論は出さない。この記事でできるのは、公式サイトに書かれていることを並べて紹介することまで。実際に選ぶ場合は、両社に直接問い合わせて、自分の使いたい場面(生け簀の点検か、定置網の確認か、潜れる深さはどれくらい必要か等)を伝え、見積もりを取ることをすすめる。

なお、この2社は国内メーカーとして紹介しているが、海外メーカー(中国のCHASING・QYSEA、カナダのDeep Trekkerなど)の機種も国内で販売されている。海外メーカーが劣るという意味ではない。

公式に書かれていることを並べた表

項目FullDepth広和株式会社マリンシステム部
所在地(窓口)東京都中央区東日本橋2-8-4 東日本橋1stビル東京都千代田区神田美倉町12番地 MH木屋ビル6階(マリン部門の窓口。本社は大阪市此花区)
成り立ち2014年6月4日設立(当初の社名は「空間知能化研究所」)。2018年に現社名へ変更広和株式会社は1952年創業・1960年法人設立。マリンシステム部は1985年から水中ロボットの開発を手がける
主な機種名DiveUnit HAYATE(小型)、DiveUnit 300Lite(標準)、DiveUnit KAI(大型)ROV(水深50m/150m/500m/2,000m/11,000m対応の5ラインナップ)、水中底面掃除ロボット、水中カメラ、魚体計測システムなど
漁業・養殖での使いみち(公式記載)養殖生け簀の点検(網の点検・清掃、係留索・ブイの点検、水質調査)、養殖魚の管理(魚の様子の映像確認、給餌状況の確認、斃死魚の回収)養殖生簀網の破損チェック、養殖魚の生育確認・死魚の確認、定置網の設置状況確認、人工魚礁の効果調査
購入以外の提供方法点検サービス(オペレータが現地に伺う点検サービス)公式サイトに記載なし(カタログ請求・見積もり・カスタマイズ相談は受け付けている)
問い合わせ窓口電話、お問い合わせフォーム、デモ依頼フォーム電話、お問い合わせフォーム、カタログ請求フォーム
価格公式サイトに価格の記載なし(問い合わせ)公式サイトに価格の記載なし(問い合わせ)

1. FullDepth(東京)

FullDepthは、2014年6月4日に設立された会社(設立時の社名は「株式会社空間知能化研究所」で、2018年に現社名へ変更した)。産業用の水中ドローン(ROV)を自社で設計・開発・製造・販売し、点検・調査サービスも行っている。窓口は東京都中央区東日本橋にある。

機種の仕様の補足として、標準機「DiveUnit 300Lite」は潜航深度300m・本体重量約29kg・最大稼働時間4時間で、公式サイトによれば「2〜3時間の練習で操作可能」という。グリッパー・採水器・高圧洗浄機・マルチビームソナーなど、用途に応じた装備も用意している(機種名の一覧は上の表を参照)。

公式サイトでは、養殖・漁礁の現場の課題として「網の点検や尾数計測の機械化・自動化」「低価格な機材への需要」「操縦支援が充実した水中ドローンへの期待」を挙げている。

購入以外の提供方法の補足として、レンタルという言葉での記載は見当たらなかった。

問い合わせの電話番号は03-5829-8045(平日9:00〜18:00)。最新の番号は公式サイトで確認を。

出典:FullDepth公式サイト(トップ・会社概要・製品ページ・養殖漁礁ページ、参考資料一覧を参照)

2. 広和株式会社マリンシステム部(大阪/窓口は東京)

広和株式会社は1952年創業、1960年に法人として設立された会社。マリンシステム部は1985年から水中ロボットの開発を手がけている、水中機器の総合メーカー。本社は大阪市此花区、営業窓口は東京都千代田区にあり、設計開発部門は大阪、製造工場は兵庫県(市川町)と和歌山県(広川町)にあると公式サイトに書かれている。代表者は廣安雅夫氏、資本金は9,500万円。

製品ラインナップの補足として、魚体計測システムは「泳いでいる状態でサイズを計測」できるとされ、水中カメラは「定点観測モニタリングシステム」「生簀内の設備及び生物監視」の用途で紹介されている(製品の一覧は上の表を参照)。

購入以外の提供方法(レンタル・点検代行サービスなど)は、今回確認した公式ページの範囲では記載を見つけられなかった。「水中機器の導入や特機製作、デモンストレーションのご相談はお気軽に」という案内はある。

問い合わせの電話番号は03-3253-3161。最新の番号は公式サイトで確認を。カスタマイズの相談にも営業担当が対応するとされている。

出典:広和株式会社マリンシステム部公式サイト(トップ・会社概要・ROV製品ページ・納入実績用途ページ、参考資料一覧を参照)

国産であることのメリット(言い切らない範囲で)

「国産だから性能が良い」とは言い切れない。ただし、公式サイトの範囲で分かる範囲では、次の点は挙げられる。

これは「国産だから優れている」という話ではなく、海外メーカーの機種を検討する場合と比べて、会社の情報を日本語で直接確かめやすい、という一点にとどめておく。海外メーカーの機種(CHASING・QYSEA・Deep Trekkerなど)も、国内代理店を通じて日本語でのサポートを受けられる場合がある。

立場別・確認することリスト

導入を考える養殖業者・漁業者向け

  1. まず自分の使いたい場面(生け簀の点検か、定置網の確認か、必要な潜航深度)を整理してから、両社に直接問い合わせる
  2. 価格はどちらも公式サイトに記載がないため、複数の見積もりを取って比較する
  3. 購入以外の選択肢(FullDepthの点検サービスなど)が自分の使い方に合うか、問い合わせ時に確認する
  4. 問い合わせる前に、次をメモしておくと話が早い:生け簀の深さ・数・大きさ/点検したい内容(網の破れ・付着物・死んだ魚など)/使う頻度/購入するのか、点検サービスを頼むのか(FullDepthは公式サイトに点検サービスの記載がある)
  5. 補助金を使う予定があるなら、先に「スマート水産業の補助金」の記事も確認しておく

漁協の職員向け(組合員から相談を受けたとき)

  1. 組合員から「国産メーカーの水中ドローンを知りたい」と相談されたら、この記事はあくまで公式サイトの情報を並べたものであり、実際の選定は組合員自身が両社に直接問い合わせて判断してもらう
  2. 組合員から「どっちがいいの?」と聞かれたときは、どちらかを勧めるのではなく「どちらが良いかは、生け簀の深さや使い方で変わります。まず両社に同じことを聞いて比べてみてください」のように答える
  3. どちらのメーカーとも、当サイトは紹介料などの金銭のやり取りがない立場であることを伝えてよい
  4. 定置網・生け簀点検など、組合として関心のある使いみちがあれば、公式サイトの用途ページを一緒に確認する

関連する記事:水中ドローンに資格は要るか/スマート水産業の補助金

参考にした公式サイト(確認日:2026年9月26日)

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